筑紫女学園報/2009年(平成21年)1月30日発行 No67
Chikushi Jogakuen Online Report
 
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こころの時代に 3
心豊かな人間として成長していくために伝えていきたい「智慧と慈悲」 笠 唯信氏の写真
世代に関わりなく貫かれる学園の想い
   平成19年4月、それまで本学園中学・高等学校の教諭として勤務していたこの私が、不思議なご縁により、本学園大学短期大学部附属幼稚園園長という重責を拝命致しました。それまで幼児教育にまったく関わりのなかったこの私に務まるのだろうかと思いながら日々を過ごしておりました。
   そのような中である時、自律・和平・感恩という校訓(園訓)に凝縮されている本学園の願い、換言するならば、「『心豊かな人間として成長して下さい』という阿弥陀様の願い」を伝えていくことは、幼稚園、中学、高校、大学であろうと何らかわりはないということに気づかせて頂きました。
   様々な課題を抱えている現代社会の中で、人間として生きていくためには何を学ぶことが必要なのか。あの天真爛漫で無邪気な子どもたちが、これから先、人間として、心豊かに、大きく成長していくために必要なことは何なのだろうか。

仏様の無限の智慧と広大な愛を伝えていく
   昨年11月5日、ダライ・ラマ法王14世をお招きして、本学園中学・高等学校の講堂にて、「現代(いま)を生きるきみたちへ」というテーマの講演会が開催され、お話を聞かせて頂く機会を得ました。
   その中で法王は「学生・生徒の皆さんは、現代(いま)は勉強することに精神を集中し、一生懸命に励んで下さい」と語られ、さらに「智慧と慈悲を身に付けてほしい」と伝えて下さいました。また、教職員に対して「自らの実践の中で、智慧と慈悲を学生・生徒に伝えてほしい。このことが、優しい、よりよい人間として生きていくこと、他の人のために尽くしていきたいという心を育てる大切な事となります」とお話し下さいました。
   「智慧と慈悲」。キリスト教をその特徴から「愛の宗教」と呼ぶことがありますが、それに対し、仏教は「智慧と慈悲の宗教」と呼ばれることがあります。智慧とは仏様の無限の智慧であり、慈悲とは、すべての生命あるものに向けられた仏様の広大な愛のことです。
   私には実践できるはずもありませんが、私の日々の生活・行動をとおして、学園の「心豊かな人間として成長して下さい」という願いを少しでも伝えられるよう、子どもたちの明るく朗らかな、大きな声の中で、日々を送っています。


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