筑紫女学園報/2009年(平成21年)1月30日発行 No67
Chikushi Jogakuen Online Report
 
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高等学校・中学校トピックス
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NEWS ピーター・フランクル氏が来校。人権同和研修を行いました。
多分野に通ずるフランクル氏の思う“人権”
   “人権”という問題について、生徒一人ひとりが自分のこととしてとらえ、考えてもらうために、本校では毎年、人権同和研修を開催しています。今年は12月2日、本校講堂において、ピーター・フランクル氏をお招きして開催いたしました。
   ハンガリー出身の数学者であるピーター・フランクル氏は、国際数学オリンピックで金メダルを獲得し、早稲田大学や東京大学、フランス国立科学研究センターなどで教鞭をとっておられます。また、大道芸人としても人気を博しており、TV番組をはじめ様々な場面で活躍されています。今回の研修は「21世紀は人権の世紀になるか」という講演テーマのもと、本校中学生、高校生を対象に行われました。
   講演がはじまると、フランクル氏は、ピエロを連想させる色鮮やかな出で立ちであらわれ、得意のジャグリングが披露されると、会場内は一斉に歓喜と驚嘆の声に包まれました。その後、フランクル氏の講演は、時には壇上から降りて生徒に質問をするなど、親しみを込め、語りかけるような口調で進んでいきました。
スチューデントアドバイザー主催の心理学講座に学友会メンバーも参加。
地域と大学の連携をめざして
   講演の中で、フランクル氏は「日本を好きになった一番の理由は、日本人は親切で思いやりがあるからです。ところが、最近は、外国人を見ると、英語をちょっと勉強して、表面的な語学力だけで対応しようとするようになりました。たしかに英語を勉強することは、皆さんにとっても、将来、必要になるでしょう。しかし、英語はあくまでも ”手段“であり”目的“ではありません。(表面的ではなく)自分が多くの人と交流したり、友だちになったり、情報を得たりすることこそが大切な目的だと思います。」と、コミュニケーションを交わすことの大切さを話して下さいました。
   また、フランクル氏は、ユダヤ人として生まれた自分の生い立ちにも触れ、中世から今なお続くハンガリーのユダヤ人差別の歴史について、日本の部落差別との共通点を交えながら私たちに語って下さいました。
スチューデントアドバイザー主催の心理学講座に参加している様子。
人権の世紀に必要な精神は“吾唯足るを知る”
   最後にフランクル氏は、今回の講演テーマついて、 京都・竜安寺の蹲(つくばい)に刻まれた“吾唯足るを知る”という言葉を挙げ「この考えが広がれば、21世紀は人権の世紀になるでしょう。技術も科学も発達して、私たちは人間らしい生活を送れる世の中になった。それを妨げるのは私たちの欲です。世の中にたくさん物があったとしても、足るのを知らなければ、いくら持っていても足りなくなってしまう。資源も足りなくなり戦争も起こる。人権の世紀になるためには足るのを知ることが最も大切です」とこれからの展望を示して下さいました。
   講演終了後も、ジャグリングを披露いただき、生徒たちは最後まで興味を持って聞くことができた講演会となりました。
●他人から聞いた話や偏見にだまされず、その人がどんな人間であるかを知ろうとすることが大切だと感じました。 (高校2年生)
●日本が国際化していく中で、薄れつつある親切心や思いやりを思い出していかなければならないと思いました。 (高校2年生)
●一人ひとりができることは少ないかもしれないが、少しずつでも意識が変わっていくよう、日頃から人権問題に関心を持っていきたい。
(高校3年生)
●世界にはどんな人がいて、どんな暮らしをし、どんなことで苦しんでいるのか。まず、自分にできることは知ることだと実感しました。 (高校3年生)
●ピーター・フランクルさんは、本当に様々な視点から物事を見つめていて、私もその感覚を養いたいと思いました。 (高校3年生)


生徒会のテーマは「実践」です。 高校生徒会・運営委員 徐 祐美さん
高校生徒会・運営委員 徐 祐未さん
   筑紫女学園の生徒は「自律・和平・感恩」の校訓を礎に築かれてきた伝統を守っていかなければなりません。そして、私たち生徒会は、その伝統を生かして「生徒一人ひとりが自ら行動し、快適な学校生活が送れるようになること」を目標に、一生懸命活動しています。
   先生の指示に従い、それに頼って動くのではなく、自ら考え、行動していけるような生徒主体の学校にしたいとの願いから、様々なことに取り組んでいます。
   毎週開かれる定例会議では、各委員会からの報告や現状とその改善点を話し合い、新しい企画については、何度も検討を重ねて学校に提案しています。
   昨年から取り組んできたものに、美化コンクールや古紙回収、挨拶運動があります。挨拶運動では、生徒会役員の他、風紀委員とクラス委員も交えて行うことで、生徒にとって、より身近な活動となりました。自主的に参加して一緒に運動をしてくれる生徒も増えて、少しずつ理想の挨拶運動に近づいています。
   他にも、保健委員会からの生活衛生面に関する放送や、ペットボトルのキャップの回収、来年度の予餞会実施の準備も始めています。
   また、今回新たに「生徒同士の横の関係を強める・生徒同士の縦の関係をつくる・生徒が主体となって活動する」の新生徒会の三本柱を掲げました。「実践」というテーマのもと、より多くの生徒の意見を取り入れ、生徒が主体的に行動する学校を築いていきたいと考えています。そして全校生徒2,549名が同じ学校に通えることに感謝し、友達関係を強め、輝ける青春時代をみんなで作っていきたいと思います。


がんばる!クラブ Vol.9
部活動中の生徒の様子チームプレイが筑女の剣道。技を磨き、礼儀と心遣いも学んでいます。
    放課後は生徒たちの第二のステージ。部員たちが次々と颯爽とした姿で体育館にあらわれ、練習が始まりました。最初は2人1組になって激しい打ち込みを繰り返す「切り返し」。その後は道場の長いスペースを使って打ち進む「追い込み」と、下がりつつ打ち込んでいく「引き技」が続きます。数分の休憩を挟むだけで、ほとんど足を止めることのないハードな練習も剣道部にとっては当たり前。部長の一尾早希子さんは、「心身ともにヘトヘトになりますが、それでも楽しいんです。仲間がいますから。剣道は個人技だけど相手がいなくては練習も試合もできません。5人チームで戦う大会では仲間を信じて自分の力を尽くし、次に繋ぐのが私たちの信条です」と汗が輝く笑顔で語ってくれました。
   その精神とチームプレイは後輩の指導にも活かされています。「人への気遣いが剣道の第一歩」というだけに、1年生には先輩自ら手本を見せて教えるとのこと。また、週に一度、中学生を指導する日を設けるなど、縦の関係も大切にしています。濃紺の道衣と袴に身を包んだ彼女たちが中学生よりさらに凛と素敵に見えるのは、剣道の技だけにとどまらない成長の証に違いありません。
顧問/牟田幸次先生個性豊かな部員たちとともに目指すは玉竜旗!

顧問/中村映美(てるみ)先生

優しさのある剣道から、勝負の激しさを持つ剣道へ。体を鍛えることによって筑女の剣道部は成長しています。とはいえ、一番大切なのは精神力。己に打ち克つことができなければ、相手に勝つことはできません。強い心と礼儀や人への思いやりを身につけた彼女たちは、きっと玉竜旗を勝ち進んでくれることでしょう。最上級生の保護者の方が代々指導に協力してくださる素晴らしい伝統に支えられながら、経験者も初心者もそれぞれに高みを目指しています。
部員集合写真
●部員構成:3年生8人・2年生7人・1年生6人
●大会成績:(平成19年度)
◇全国大会中部ブロック予選/個人 中村薫 ベスト8 ◇全国大会予選福岡県大会/個人 中村薫 出場◇新人戦中部ブロック予選/団体 ベスト8・個人 古庄里衣 ベスト8◇新人戦県大会/団体 出場・個人 古庄里衣出場

The Records of Our Club Activities
 高等学校
ハンドボール部
[国民体育大会]
●10月3日・4日・大分県
福岡県 18−17 岡山県
福岡県 20−29 大阪府
5位入賞
陸上部
[国民体育大会]
●10月3日〜7日・大分県
少年A100mH 1位 紫村 仁美
少年B1500m 6位 青木 優子
[その他の大会]
「九州陸上競技選手権大会」
●8月22日〜24日・熊本県
1500m 4位 三井 綾子
400mH 4位 大神理佳子
400mR 7位 大蔵・井上・村田・杉山
1600mR 7位 井上・大神・大蔵・杉山
ジュニア200m 6位  杉山真奈穂
ジュニア3000m 3位 中村 紀子
5位 松村 雪絵
6位 永倉 ゆか
7位 山本 恵理
ジュニア100mH 5位 井上 祥子
「全九州高等学校新人陸上競技大会」
●10月10日〜12日・福岡県
800m   5位 桑畑 未央
3000m 1位 青木 優子
400mH 3位 村田 祥子
600mR 4位 大蔵・村田・井上・杉山
「全九州高等学校駅伝競走大会」
●11月16日・沖縄県
1位 筑紫女学園 1時間10分11秒
    青木・藤・松村・永倉・三井
区間賞 松村雪絵 3区 9分55秒
バレーボール部
[その他の大会]
「全国私立高等学校男女バレーボール選手権」
●12月19日〜23日・東京都
予選リーグ2勝2敗
文芸部
「九州高等学校文化連盟文芸大会兼高校生文芸道場九州ブロック大会」
●10月23日・24日・熊本県
文芸部誌部門・散文部門・詩部門・短歌部門に参加
「全国高等学校文芸コンクール」
●12月20日・東京都
小説部門 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
最優秀賞・文部科学大臣賞
古川 仁美
優秀賞・読売新聞社賞     松ヶ迫美貴
優秀賞          中島  望
詩部門  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -          
優秀賞 古川 仁美
短歌部門 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
入 選 松ヶ迫美貴
入 選 藤野  澪
俳句部門 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
優良賞 野田真紀子
優良賞 古川 仁美
入 選 鶴田 依子
入 選 中島  望
文芸部誌部門 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
最優秀賞・文部科学大臣賞 『いさらゐ 第50号』
「高校生文芸道場総合大会」
●12月20日・東京都  
文芸部誌部門・小説部門・短歌部門に参加
放送部
「九州高校放送コンテスト」
●12月10日〜12日・大分県
アナウンス部門 4位(優良賞) 梶原 美咲
  入選  中村 顕子
朗読部門     入選
入選
入選
入選
上口真里果
倉智 美聡
櫻木 葉月
板谷 明音
テレビ番組部門 4位(優良賞)  
その他
「全日本高校模擬国連大会」
●12月8日・9日・東京都
ラフマン・シャハナ、上口真里果の2名が出場
 中学校
 音楽部
[中体連]
[第63回九州合唱コンクール(中学)]
●9月6日・長崎県4位
銀賞

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