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2006年に実施された日本青少年研究所の調査によれば「暮らしていけるだけの収入があればのんびり生活したい」と回答した高校生は42.9%、「偉くなりたいか」という質問に対し「強くそう思う」と回答した高校生はわずか8%でした。これは、中国の34.4%、韓国の22.9%、米国の22.3%に比べて大幅に下回ったそうです。その理由は「自分の時間がなくなる46.7%」「責任が重くなるから78.9%」と答えています。
PISA(※)の調査では、日本の生徒の学力低下が心配されているようですが、むしろ懸念されているのは、学習意欲が低いことで、出題されたテストにどれだけ真剣に取り組んだかを質問する「努力値」の項目では、日本は参加国中で最低であり、中には白紙の答案もあったそうです。
世界において、大学まで進学できる者はわずか1%しかいないという状況の中、大人たちから見れば物質的に恵まれている日本の子どもたちは、人生の目標を見失っているようにさえ見えます。 |
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『仏説阿弥陀経』の最後に「礼して去る」という言葉があります。「礼」は旧漢字では「禮」、”心の豊さ“を”示す“という意味でしょうか。尊敬する、感謝する、頭が下がる。そんな気持ちが育つ。まさに校訓の「感恩」はそのことが人間として最も大切なことだということを教えています。
本学園の聖典には「感恩とは、自分を支えている大いなる恵みを知るということです〜中略〜自分を支えている、はかり知れないはたらきに感謝の念を抱き、その恩に報いたいと願いながら生きることが大切なのです」と書かれています。そのような心構えをもって大きく社会に貢献できる大人になるためにしっかりと自分を見つめつつ、学園生活をすごして欲しいものです。 |
※PISA;OECD(経済協力開発機構)による世界各国の15歳児童を対象とした学習到達度調査 |