筑紫女学園報/2011年(平成23年)2月5日発行 No73
Chikushi Jogakuen Online Report
 
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「テレジンの小さな画家たち詩人たち」展を開催
生徒たちはテレジンの子どもたちの作品にじっと見入っていました。 昨年7月14日〜21日の8日間、本学園中学・高等学校図書館において、「テレジンの小さな画家たち詩人たち」展を開催しました。この展覧会は、作家の野村路子さんが「この絵を日本の子どもたちに見てもらいたい」と、プラハのユダヤ博物館に交渉し、1991年から日本各地で開催されているものです。
 テレジンは、チェコ共和国の首都プラハから60キロほど離れた所にあり、1780年に作られた高く厚い土の壁に囲まれた要塞の中にある街です。大要塞と小要塞とがあり、19世紀以降は、反ハプスブルグ運動に関わった政治犯を収容するための監獄として使われていました。
 1940年に、当時のチェコスロバキアがナチス・ドイツに占領され、小要塞には拘置所が、大要塞にはゲットー(ユダヤ人隔離居住区)が建設されました。その後41年から45年までの間、テレジンは、西ヨーロッパのユダヤ人をアウシュヴィッツに送るための強制収容所へと姿を変えます。
 テレジンに送られてきたユダヤ人は約14万4000人。その4分の1に近い3万3000人が、病気、飢え、過労、そしてドイツ兵による暴力や拷問、刑罰で命を落とし、8万8千人がアウシュヴィッツなどの絶滅収容所に送られ、ガス室で命を奪われました。
 このテレジンには1万5000人の子どもたちが収容されていました。10歳から15歳未満の子どもたちが、親から離され「子どもの家」と呼ばれる建物の中で生活し、飢えや寒さ、親に会えない寂しさの中で、粗末な紙切れに4000枚の絵を残しました。子どもたちの多くはテレジンで、残りの多くはアウシュビッツに送られ殺されました。生き残った子どもたちは100人に満たないと言われています。
 遊園地やサーカスの風景や、家族の姿、まだ幸せだった頃の街の様子など、笑顔を忘れていた子どもたちは、まるで生まれ変わったように目を輝かせて小さくなったクレヨンを握って一生懸命に絵を描いたそうです。絶望的な状況の中であっても、子どもたちが希望を失わずに書き続けた絵は、私たちに戦争の悲しさ、愚かさを訴えるとともに、明日への希望を持つことの大切さを教えてくれるようでした

高校生平和大使としてトルコを訪問。中東初の原爆展に出席しました
 
イスタンブールの高校生たちとともに(左から3人目が大神さん)。平和の種が大きく育つようにとの願いを込めて…

 私は「第13 代・高校生平和大使」として、2010年10月11日〜18日まで、トルコのアンカラとイスタンブールに派遣されました。派遣の目的は、原爆展の開会式でスピーチをすることと、現地の高校訪問にありました。
 中東地域初となった原爆展の初日には、約200名の来場者があり、皆さん真剣な面持ちで展示を見つめる姿が印象的でした。そのような中、私は来場者の方々にトルコ訪問の目的と平和への思いをスピーチで伝えました。その際、2008年に福岡県の有志で立ち上げた「高校生一万人の署名活動実行委員会」が3年間で徐々に広まってきたことに触れ、福岡の平和を願う高校生の輪のように、国境を越えてトルコでも平和の輪が広まるようにとの思いを込めました。スピーチを終えると、一人のトルコ人女性が私たちに近づいてきて無言のハグをしてくれました。その瞬間、今回の訪問の目的である「核兵器の恐ろしさ」を伝え、平和への思いを共有したいとの願いが、初めての土地でも伝えることができたと実感し、心が通い合ったことに大きな感動を覚えました。
 その次に向かった高校訪問では、トルコの高校生たちが核兵器廃絶に対して、同じ地球に住むみんなの問題だと認識していることを知りました。
 今回の訪問をとおして、トルコの人々にしっかりとメッセージを伝え、共に平和について考えることができたことに、大きな手応えを感じました。今回トルコで蒔いた小さな平和の種が、現地で大きく育ち、また別の土地へと伝わっていくことを、心から願っています。



がんばる!クラブ Vol.14
警察と市民の前でマーチングを初披露「県大会に向けてみんなの心はひとつ!」クラブ活動中の生徒様子
 放課後は生徒たちにとって第2のステージ。終業のチャイムとともに紫苑館2階の学食が吹奏楽部の練習場へと変わり、管楽器の音色が響き始めます。
 今回取材に伺ったのは、福岡市役所ふれあい広場で初披露となるマーチングの練習日。警察からの依頼で出演が決まった年末年始特別警戒・交通安全県民運動出動式を目前に、学食から講堂へ場所を移して、行進の練習が行われていました。「警察の正式な行事に出 そんな吹奏楽部のモットーは時間を大切にすること。限られた時間を無駄にせず、中身の濃い練習を心がけています。また、勉強と部活の両立に悩んで一度は練習を離れた生徒がいたそうですがテストを頑張って、部活に戻ってきてくれたというエピソードも紹介してくれました。
 「一人ひとりの個性や表現で音は違いますが、それらの音を重ねて、一つの曲をつくり上げるのが吹奏楽の醍醐味ですね。そして、部活を通して仲間の大切さを知りました。目標は全日本吹奏楽コンクール県大会への切符を手にすることです」と島津さん。元気な曲はメリハリあるサウンドを響かせ、シックな曲はなめらかに、全員で心を合わせることによって団結力が日に日に高まっていく中、目標達成への確かな手応えを感じているようでした。

吹奏楽部の皆さん  
DATA
●部員構成
 2年生18人・1年生15人
●活動実績/入賞歴など
 ・第54回福岡吹奏楽コンクール地区大会 銀賞
 ・高文連福岡地区音楽会吹奏楽部門 優秀賞
 ・第38回福岡アンサンブルコンテスト(金管七重奏) 銅賞
 ・第21回すみれ会音楽コンクール(打楽器三重奏) 第3位  など

本番での貴重な経験を糧に、日々成長しています
(写真左より)伊藤先生、棚町先生、岡田先生。
顧問:棚町 幸則 先生・岡田 俊洋 先生・伊藤 かおる 先生

吹奏楽部は「定期演奏会」の他、「全日本吹奏楽コンクール」「高文連」「アンサンブルコンテスト」といった大会から老人ホームの慰問などに至るまで、多忙なスケジュールをこなしつつ、少しずつ力を積み上げています。それだけに、30人以上で一曲一曲をつくり上げていく生徒たちはもちろん、私たち顧問も協力し合わなければ部は成り立ちません。こうした中、生徒たちは自主性を大切にする指導に応え、今年も春からの半年余りの活動をとおして驚くほど成長してくれました。これからも本番でしか経験できないことを糧に、多くのことを学んでほしいと願っています。

クラブ活動結果報告
高等学校
■書道部
〔日本学書展〕
●11月7日・奈良県
文部科学大臣賞 木村 優希
特選 馬場  萌
  渡邊 梨那
■自然科学部
〔ファースト・レゴ・リーグ九州大会〕
●11月7日・奈良県
総合優勝
■陸上部
〔全九州高等学校新人陸上競技大会〕
●10月8日〜10日・熊本県
400m 4位  福嶋美和子
800m 1位  福嶋美和子
1500m 3位  園田 聖子
七種競技 2位  前川 萌那
〔日本ユース選手権〕
●10月16日・愛知県
400m 3位  福嶋美和子
〔全九州高等学校駅伝競走大会〕
●10月21日・大分県
1 北九州市立 1時間09分19秒
2 筑紫女学園 1時間09分21秒
   (木村・青木・江頭・山本・桑畑)
3 神村学園 1時間09分22秒
4 諫早 1時間09分55秒
5 日本文理大附属 1時間10分32秒
6 千原台 1時間10分41秒
■空手部
〔全九州空手道新人大会〕
●11月12日〜14日・佐賀県
女子団体組手2回戦進出
■テニス部
〔全国選抜高校テニス九州地区大会〕
●11月20日〜22日・佐賀県
1回戦 本校 5-0 熊本
2回戦 本校 0-3 鳳凰
敗者2回戦 本校 3-1 沖縄尚学
  本校 3-0 佐賀龍谷
5位決定戦 本校 3-0 海星
全国大会出場決定
■文芸部
〔高校生文芸道場九州ブロック大会〕
●11月4日・5日・福岡県
文芸部誌部門・散文部門に参加
〔全国高等学校文芸コンクール〕
表彰式
●12月18日・東京都
小説部門 最優秀賞・文部科学大臣賞 松ヶ迫美貴
  優秀賞 平  彩七
詩部門 最優秀賞・読売新聞社賞  松ヶ迫美貴
  優秀賞 園元理佳子 
  入選 平 彩七
  入選 池邊絵里奈
短歌部門 優秀賞 城戸 咲子
  入選 園元理佳子
俳句部門 入選 城戸 咲子
  入選 園元理佳子
  入選 松ヶ迫美貴
文芸部誌部門 優秀賞 『いさらゐ』第52号
■放送部
〔九州高校放送コンテスト〕
●12月16日・17日・熊本県
朗読部門 入選  保坂有里乃
     吉田 奈央
アナウンス部門 入選  濱崎 彩花
テレビ番組部門 入選  
ラジオ番組部門 入選  
■放送部
ビデオメッセージ部門 出場
中学校
■音楽部
〔九州合唱コンクール〕
●9月11日・佐賀県
金賞
〔全日本合唱コンクール〕
●10月31日・兵庫県
銀賞

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