受肉と贖い |
キリスト教の伝統的立場を示す五つの物語の中で「創造」「堕罪」に次いで語られるものであり、受肉は「神は人類の救済のためにイエス・キリストを人間の肉体の中に具現し、神の言葉として送った」とするもの。贖いは「イエスの福音、その死と復活によって人間の罪が贖われ、神との新たな関係が可能となった」としている。最後は「終末論」が語られる。 |
第2バチカン公会議 |
1962年にローマ法王ヨハネ23世によって召集されたキリスト教の公会議。伝統だけでは人々に応えられず、むしろ悪化していた当時の在り様に鑑み、教会の遺産を現代の状況に適した形で示す「刷新」をテーマとした。キリスト教にとっては、絶対性の主張から大転換する契機となった象徴的な出来事といえる。 |
専修念仏 |
往生極楽の道は念仏一つに限られるとし、ひたすらに念仏を称えること。法然上人は、南無阿弥陀仏を、我々を救わんとする阿弥陀仏の願いに対する応答と位置づけ「ただ南無阿弥陀仏と称えて疑いなく往生するのだと信じて称えるよりほかに別の子細はない。どんなに学問をしても自分は愚かであると心得て、ただひたすらに念仏を称えなさい」と説いている。 |
教行証文類 |
親鸞聖人が50歳前後から草稿の筆を取り始め、60代前半に整理・清書したものと思われる浄土真宗の根本聖典。その後、少なくとも85歳ごろまではその作業が続けられていたことがわかっている。六巻からなり、広く経典や註釈書の中から念仏往生の要文を抜粋・編集し、浄土真宗の教義を組織体系化。全ては阿弥陀仏の回向の働きと捉え、信心に中心を置いて説く。正式名は『顕浄土真実教行証文類』。 |