No.5
2021.04.01

伸び伸びと学ぶことができた大学時代。
好きなことを貫くことで、
成長する自分を感じることができた

Profile 大塚 萌 さん
日本航空株式会社
筑紫女学園大学 文学部 英語学科|2013年卒業
01筑女に入学したきっかけを教えてください。
私は、太宰府で生まれ育ち、小中学校も太宰府でした。筑紫女学園大学(以下、筑女大)は由緒があり、豊かな自然環境にも恵まれている大学なので両親からも勧められました。オープンキャンパスに参加した時にも校舎がとてもきれいで憧れたことを覚えています。自転車で通える距離でしたので自転車通学をしていましたが、今でも坂を上る時の景色は忘れられません。
02大学時代、特に印象に残っていることはありますか。

高校までは共学でしたので女子しかいない環境は新鮮でした。多くの友人に恵まれて毎日本当に楽しかったです。英語学科の学生はみんな仲が良かったのでいつも一緒にいました。少人数なので先生が見守ってくださっていることが実感でき、とてもアットホームな雰囲気でした。学食もメニューが豊富でおいしい上に、食堂スタッフの皆さんと何気ない会話を交わせるので、私にとっては毎日行くのが楽しみな憩いの場所でした。

03今の仕事につながるような学びはありましたか。

「ビジネスエアライン」という授業で元客室乗務員の方がチェックインや接客シーンでの英会話を教えてくださいました。現役時代のお話もたくさん伺い、航空業界への理解が深まりました。英語を学べる大学や学科は数多くありますが丁寧な接客英語を大学時代から学べたことは、本当に貴重な経験でした。世界で活躍することを目指す学友が周囲に多くいたため切磋琢磨しながらがんばれる環境でたくさん刺激を受けることができました。
また、第二外国語として韓国語を選択し学んでいたことは今の仕事で役立っています。

04実践的な学びが多かったんですね。
語学に関してはすぐに役立つ実践的な学びが多かったです。あとは筑女らしい学びとして仏教の授業からもたくさん影響を受けました。具体的な知識や技術というよりは、人としての基本的なあり方を考えるきっかけになりました。整理整頓や挨拶、規則正しい生活を通して、心が整ったり、両親や先生方に感謝する気持ちを持つことにつながったり、当たり前のことを当たり前にできるように教育していただいた気がします。大学は、専門的なことを学ぶ授業が多いですが、社会に出る前の最後の学び舎でもあります。人間的な成長につながる教育もしていただけたことが素晴らしく有難いことだと思いました。
05入社してからこれまでのお仕事について教えてください。
入社以来、客室乗務員として働き、現在8年目です。入社後に新人訓練を受け国内線に乗務します。その後、国際線エコノミークラス、ビジネスクラス、国際線ファーストクラスと段階的にステップアップするための試験や訓練があります。今は国際便を中心にフライトをしながらOJTトレーナーとして新人育成にも深く関わっています。今後はチームをまとめる立場を目指しキャリアアップするための自己研鑽を続けていくつもりです。
06お仕事のやりがいや大変な点をお聞かせください。

1日として同じくり返しはないので、毎日目の前で起こることに誠実に向き合い最善を尽くした結果、お客さまが喜んでくださると嬉しいです。一期一会の出会いを大切に、お客さまと心が通い合えるような接客を常に心掛けています。特に海外からのお客さまに接するときは自分自身が会社の顔であり、自分の言動が日本のイメージにさえもなるという意識を持つようにしています。語学力を向上させるためには日々学習を継続していくことが大切だと思います。海外基地乗務員とも一緒に仕事をしますので、乗務員同士の打ち合わせやコミュニケーションは英語で行うことが多いのですが、できるだけ心情も読み取りながら、心を込めた言葉を使いたいと思っています。

07夢を叶えるために学生時代にしておくべきことはありますか。
自分が好きだと思えることがあるならばその気持ちをずっと大切にしていってください。好きを極めると、本当にやりたいことが見えてきます。もしはっきりとやりたいことが決まっていなければ、まずは語学力を磨いておくと良いでしょう。今後ますますグローバル化が進むと思うので、どんな道に進もうとも無駄にはならないのではないかと思います。語学は地道に積み重ねることが大切なので、学生のうちに勉強する習慣をつけておくことが必要だと思います。あとは学生時代だからこそできることもたくさん経験してほしいです。そして、きちんと挨拶をしたり、整理整頓をしたり、感謝の気持ちを持つという人としての基本的なことは本当に大切です。これは社会人になってから会社で研修をして学ぶようなことではないので、学生時代にきちんと身に付けておくことをお勧めします。
08大塚さんの今後の夢を聞かせてください。

2020年は予期せぬ新型コロナウィルス感染拡大でフライトが減少し、お客さまと接する機会も減少し、寂しい思いを経験しました。ですが、改めて自分がどれだけこの仕事が好きなのかを感じられる良い機会にもなりました。今後も客室乗務員としての経験を積み重ねながら新しいことにもチャレンジしていきたいです。日本航空では客室乗務員の知識や技倆を生かして、社内他部門の業務に携わることもあります。機会があれば乗務以外のことを経験し仕事の幅を広げていけたらと思っています。

09最後に、母校や後輩にメッセージをお願いします。
今振り返ってみても筑女大はとても自由な校風で、みんな伸び伸びと楽しく笑顔で過ごしていました。先生方も個性的で、常に見守って支えてくださって、本当に温かかったです。好きなことをとことん貫ける環境が整っていたから私は思いきり前進し、自分を信じて夢にたどり着けたのだと思います。
仕事で「福岡でおすすめの場所は?」と聞かれたら必ず太宰府とお伝えしています。私を育んでくれたルーツであり、福岡の自慢の場所でもあるからです。これからの筑女の皆さまに取りましても自らの輝きを見つけられるかけがえのない場所になりますよう願っております。