No.10
2022.09.30

挑戦する楽しさを
教わった日々が
今の私につながっている。

Profile 井桁 弘恵 さん
モデル/女優
筑紫女学園大学附属幼稚園|2002年卒園
01現在のお仕事を教えてください。
モデル、女優、タレントとして活動しています。2012年に開催された「2013ミス・ティーン・ジャパン」で賞を15歳の頃にいただいたことが芸能界に入るきっかけです。当時はまだ高校生だったので学業を優先していましたが、東京の大学への進学を機に、本格的に活動するようになりました。そして、2018年に結婚情報誌「ゼクシィ」の11代目CMガールに抜擢されたことをきっかけに、現在の道に進むことを決意しました。モデルも女優もタレントも、どれもが私にとっては同じくらい大切な仕事で、日々さまざまなことに挑戦できることをとてもありがたく感じています。
02休日は何をして過ごしていますか。

この仕事をしていて魅力的に映る方は、皆さん、プライベートが充実しているんです。きっと、仕事以外の場でどんな体験をするかが仕事の厚みにつながると思うので、私もせっかくできた休日は無駄にしないように色々なことに取り組みたいと考えています。行ったことのない場所に行ったり、やったことがないものに挑戦したり、家に閉じこもらずにどんどん動いて邁進していきたいですね。最近はスキューバダイビングのライセンス取得を目指しています。

03幼稚園時代の思い出はありますか。
みんなでヨモギを摘んでヨモギ団子を作ったり、バケツでお米を育てて食べたり、裏山でタケノコを掘ったり、男の子たちと一緒になってミミズを捕ったり、とにかく体を動かすことが大好きでアクティブだったと思います。それから、園の恒例行事である「竹馬作り」で、父と一緒に本物の竹から竹馬を作ったのもよく覚えています。乗れるようになると楽しくて仕方がなくて、卒園してからも一人で自宅の庭で乗っていましたね。周りの友だちもみんな竹馬で遊んでいたので、大人になるまで「竹馬に乗れるのは当たり前のこと」だと思っていたんですが、そんなことないんだって大人になって知って、結構な衝撃を受けました(笑)。
04先生とのエピソードで印象に残っているものは?

とにかくわんぱくでしたが、先生たちからは一度も「女の子なんだから」と言われたことはありませんでした。私がやりたいことを肯定してくださっていたのだな、と今になってしみじみ感じます。だからこそ伸び伸びと育ったんでしょうね。そういえば、ふざけて友だちをおんぶして転びそうになったことがあったのですが、そのときばかりは先生からこっぴどく叱られたんです。いつもは自由になんでもやらせてくださった先生が本気で叱る姿を見て「これは本当に危ないことなんだ」と理解したことをよく覚えています。

05当時の経験や出来事で、今につながっていることはありますか?

「女の子はおままごとをやる」というような、枠にはめられなかったことは非常に大きく影響していると思います。私が「やりたい」と感じたことはブレーキをかけずに全力で応援してくださったおかげで、挑戦する楽しさを学びました。それから、裸足で山を走り回って虫を捕まえるのが当たり前の日常だったからか、自然やアウトドアが大好きですね。仕事柄、虫やカエルが多い場所で撮影することもよくあるんですが、全く抵抗がないんです。躊躇なく飛び込むことができるのは、自然豊かな環境でたくさんの経験をさせてくださる園で幼少期を過ごせたからだと思います。また、感謝の気持ちやあいさつなど、人としての基本的な部分も園でしっかり教えていただいたことが今に生きています。

0650周年を迎えたことへのメッセージをお願いします。
私が卒園してもう20年以上がたちますが、こうしてご縁をいただけたことを光栄に感じています。当時と比べると園舎は新しくなっているそうですが、都会の中で豊かな自然を感じられる園の魅力は変わらず残っているんですね。安心しました。当時、私が楽しんでやっていたお米作りや竹馬などの学びも続いていると聞き、懐かしさとうれしさを感じます。
幼稚園に通う幼少期というのは、人間としての土台が出来上がる時期でもあると思います。そんな貴重な時期を温かく見守ってくださったから、今の私があります。私が挑戦する楽しさをここで知ったように、これからの子どもたちにもぜひ、豊かな経験をしてもらいたいです。そして、100年目に向かって今後も筑女幼稚園の良さを保ち続けてください。50周年、本当におめでとうございます。