今月のことば

2017年のことば

2017.09

 今月のことばは、幸福とは何か、と言う問いに対する一つの回答となる言葉です。幸福を求める必要がないと言うことは、生活そのものが幸せということです。平和で、愛しい人・近しい人と、日々を穏やかに過ごすこと、そんなささやかな温かい空間と時間の中で小さな感動と、ちょっとした驚きがあり、仕事と遊び、学びと成長があれば幸せなのではないか、という意味の言葉です。

 『無量寿経』という経典に『少欲知足』という言葉があります。欲を少なくし、満足することを知りなさいという意味の言葉です。現代に生きる私たちの中には、ものを豊かに消費することを幸せと思っている人も少なくありません。しかし、一人ひとりが欲望のままに生きていくとどうなってしまうでしょうか?

 一つの例として食べ物に関したことを紹介します。世界の飢餓人口は7億9500万人と言われています。その一方で日本では、政府の調査では1900万トン、民間の調査では2700万トンもの食品廃棄が毎年生じています。

 また、近年の異常気象の原因は温暖化が原因の一つと言われていますが、温暖化の原因は何ですか?私たちが満足することなく物質的な豊かさを求め続けたことが原因の一つとなっているのです。

 私たちは多くの悩みや不安・不満といった多くのストレスの中で生活しています。それがより多くのものを求める原因になっています。しかし同時に、たくさんのつながりと、私を支えてくれる多くのものに包まれて生活をしています。大切なのはそれに気づき、感謝して生きることではないでしょうか。そして『知足』へとつながっていくのではないでしょうか。それが、“最大の幸福は幸福など必要ないと知ることにある”につながっていくのではないでしょうか。どうか物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを大切に一日一日を過ごしてください。

 

(文責:宗教科)