筑紫女学園中学校・高等学校
校 長

松尾 圭子

筑紫丘高等学校長、福岡県教育庁理事を経て母校に着任。これまでの功績が認められ、「平成29年度教育者表彰(文部科学大臣表彰)」を受賞。福岡県男女共同参画のロールモデルにも取り上げられる。

筑紫女学園の創設者であり、初代校長であった水月哲英先生は、日本の女性たちの地位をもっと上げ、輝く生き方ができるようにしたいとの思いから、生涯を女子教育のために捧げられました。筑紫女学園は、創立以来116年の間、「自立した女性」の育成を使命として掲げ、「社会に貢献できる女性、自分らしく人生を切り拓いていくことができる女性」を世に送り出してきました。時代に先駆けて各界で大いに活躍されている卒業生の姿は、本校にとっては誇りであり、私たちに勇気と自信を与えてもらう存在となっています。

まず、本校は進路実績だけを追い求めることを目指している学校ではありません。本校で学ぶ生徒たちが変化の激しい時代を生き抜くために、今なすべき教育とは何かを私たちは常に考え、果敢に改革・改善に取り組む「古くて新しい学校」でありたいと考えています。私たちは今、AIの急速な進化や我が国の大きな課題である人口減少に直面しています。このことを踏まえて、本校は自分で考え、判断し、行動するための知性、創造力、コミュニケーション能力、そして多様な他者を認め合うこころの豊かさを兼ね備えたバランスのとれた人間力を身に付けて社会に飛び立ってほしいと願っています。

そのために、生徒たちには教え込む授業から自ら学び考える授業“Teach Less, Learn More.” を掲げ、一斉・一律の授業を減じ、ICTを活用して世界中の学びの資源に触れ、刺激を受けて、生徒たちがおもしろいと感じたことを主体的に学ぶ姿勢を大切にしています。

また、教室内の学びに加えて、実際の現場に赴いて諸課題の現状を目の当たりにしたり、最前線で課題解決に取り組む社会人の姿に学んだりすることが非常に重要だと考え、探究活動を重視しています。わくわく感をもって興味・関心のある自分の「好き」を学び続けることで、生徒たちは夢や志をもつようになります。本校は目標に向かって主体的に学ぶことを促す「志の種」をたくさん蒔いて生徒の様々な活動を支援しています。

新しいモノを創造する、あるいは世の中を変えていくためには、女性の視点や発想力が欠かせない時代が皆さんの目の前にやって来ています。女子校である本校から誰もが生きやすい社会をつくったり、人々を幸せにするモノづくりができる力と創造力を兼ね備えた生徒たちを社会に送り出すことが本校の目指す教育です。新しい社会を創造したいと思っているあなたの背中を私たちは押し続けます。 伝統と革新が融合した筑紫女学園中学校・高等学校で皆さんも頑張ってみませんか。