高等学校の特色・教育目標

3か年を通した深い学び

2023年4月からコースの名称が新しくなりました。本校では、入学時から将来に向けての志を意識させることを重視しています。高校コースでは1年次から「医進・サイエンスコース」を設置し、同じ志を持つ者同士が切磋琢磨できる環境を作っています。進級のたびにクラス替えを行いますが、その際も成績や習熟度のみを基準にするのではなく、志を基軸に編成を行っています。2年次からは、「国公立大学を目指すコース(文・理)」「私立大学を目指すコース(文・理)」に分かれ、各自の志と習熟度を総合的に判断して編成を行います。

3か年を最大に生かす、2段階でのステップアップ教育

高1

未来の自分と向き合い、志を立てる

「どのように生きていくか」について考えを深めるキャリア教育をとおして志を立て、将来の自分と向き合い、高いレベルの学びへと発展させます。

高2-高3

切磋琢磨しながら志の実現に向けて実力を培う

国公立大を目指すコース(文・理)、私立大を目指すコース(文・理)に分かれ、同じ志を持つ仲間と切磋琢磨し、刺激を受けて互いに高め合いながら、夢を実現させます。

NEWS

2023年度から「医進コース」は「医進・サイエンスコース」に名称が変更になりました。
医療の分野だけでなく、工学・理学・データサイエンスといった「サイエンスリテラシー」も学習できるコースとして
「理数系」を目指している生徒たちが専門分野の学びを深めていくコースです。

医進・サイエンスコース1年次から

医学と科学の分野を深く学び、志を高めたい生徒のためのコースです。

医療・科学の分野を知る

様々な大学との連携

医進・サイエンスコースでは様々な大学と連携し、大学の先生や研究者からアドバイスや講評をいただくなど、直接学びの機会を得ています。

主な提携先大学

  • 九州大学医学部・理学部
  • 福岡大学医学部・薬学部・理学部
  • 九州工業大学情報工学部
  • 久留米大学医学部
  • 福岡歯科大学
  • 福岡看護大学
  • 芝浦工業大学

医進・サイエンスコースでの取組 (2023年度)

医進・サイエンスコースでは探究活動を行い、「仮説検証を繰り返しながら科学的に考察する能力」「科学的根拠に基づいて判断する能力」「理解した事柄を論理的に説明・プレゼンする能力」を養います。

九州大学医学部磯部紀子教授から講評をいただく医サイ研究発表会

高校1年生医サイ探究
医療への興味・関心があるテーマについて論題を立て、1年かけて探究します。「マインドマップ作成」→「論題決定」→「仮説検証・実験・論文検索」→「研究発表会」→「論文作成」を1つのサイクルとして思考の方法を確立させます。
高校2年生サイエンス探究
福岡大学理学部、九州工業大学と連携し、研究したいテーマをもとにチームを編成し、1年かけて探究します。サイエンスキャッスルや理科系コンテストなどに積極的に参加します。
高校2年生医進探究
「なぜ医師を目指すのか」や「自分の理想の医師像」を明確にするため、自分の興味・関心のある医療テーマについて1年かけて研究します。「医療と仏教」では、本校の建学の精神である仏教の観点から、医療従事者の倫理面について学びます。
高校3年生医進探究、サイエンス探究
それぞれの研究成果を整理し、推薦型選抜入試や総合型選抜入試でアピールできるよう、活動履歴を作成します。また、希望する生徒は研究を進めていきます。

医療・科学の分野を知る

福岡大学医学部・薬学部、久留米大学医学部、
九州工業大学情報工学部等との連携

福岡大学・久留米大学・福岡学園等と連携し、様々な体験型研修を実施しています。 大学教授による研究内容へのアドバイス、医学生との実習体験、研究室訪問など、大学での学びを自ら体験することは、進路選択の大きな判断材料になるとともに 日々の学習のモチベーション向上にもつながります。

医進探究

「なぜ医師を目指すのか」や「自分の理想の医師像」を明確にするため、自分の興味・関心のある医療テーマについて1年かけてじっくり研究する「医進探究」を実施し、日頃から少しずつ継続的に医学に関する考察を深めていきます。

サイエンス探究

理学分野で活躍できる女性を育成するため、「実験スキル」「データ処理」「科学的な考察」「論文検索」等、科学の基礎能力を身につけます。その後は実際に学んだことを活かして、生徒自らが研究テーマを設定し、実験・発表をします。

学力を身につける

ハイレベルな入試対策

難関とされるこれらの各部の入試対策に徹底的に特化し合格をサポートしていきます。また、 実践的な学科研究フローを身につけるための「サイエンス研究」と、日頃から医学のトピックスに触れることで自分の目指すべき医師像を明確にしていく「医進探究」により 医療系・理数系の道に進むための「学力」と「志」の両方を高めていきます。

面接対策

面接試験では、志望理由やコミュニケーション能力、適性等が判定されます。「他にも重要な職業はあるが、なぜ医師を目指すのか」「理想の医師像と、その理想に近づくためにはどうすればよいか」「他の大学ではなく、なぜこの大学でなければならないのか」等の問いに、一人ひとりが答えを見つけていかなければなりません。そのために、自分の興味・関心があるテーマについて探究する「医進探究」や「サイエンス探究」「追夢講座」を実施し、日々志を高めていきます。

人間力を育てる

いのちの教育

本校の建学の精神である浄土真宗の視点から、終末期医療や医療倫理等について授業で取り上げます。 非常に重く正解のないこれらの問題と真剣に向き合い、考えを深めることで医療従事者としての「心」を育てていきます。

自ら学び続ける力を培う

医学や科学の知識は18か月ごとに倍増すると言われており、一生涯学び続け常に自らの知識をアップデートしていく「自学力」が求められています。本校では、入学段階から「自学力」を身に付けるために、予習を前提とし、読み解きや教え合いを学習活動の中心におき、確認テストで理解度を確認する「教え込まない授業」を展開しています。

2023年度は、
医・歯・薬・獣医・看護学科に
170名が合格しました!

志望進路に合わせたカリキュラム設定

国公立大を目指すコース高校2年次から

難関大学、国公立大学進学を目指す生徒のためのコース。国公立大学進学に特化し、さらに難関大学を目指すための「医進」「サイエンス」「国文S」コースを設置します。

■■ 医進(医):国公立大学の医・歯・薬・獣医学部を目指すコース
■ サイエンス(サイ):難関国公立大学の理系学部を目指すコース
■ 国理:国公立大学の理系学部を目指すコース
■ 国文S:難関国公立大学の文系学部を目指すコース
■ 国文:国公立大学の文系学部を目指すコース


私立大を目指すコース高校2年次から

私立大学進学を目指す生徒のためのコース。私立大学進学に特化し、早い段階から、志の実現に適したカリキュラムで学びを深めます。

■ 私理:私立大学の理系学部を目指すコース
■ 私文:私立大学の文系学部を目指すコース

国公立大学・有名私立大学に合格者を多数輩出しています。

全コース共通の取組み

SP(Student Presentation)

さまざまなことに挑戦している生徒たちが、自分たちの活動成果をプレゼンテーションします。

■ 高校生国際シンポジウム
■ 九州大学未来創成科学者育成プロジェクト(QFC-SP)
■ 模擬国連

小論文講座

小論文試験では、文章で自分の考え方を論理的に他人に伝えられるかが判定されます。そのために、「日頃から新聞を読む」「分からない用語は自分で調べる」「課題文の要約をする」「英語の長文を読解する」といった活動を通じて力を培っていきます。

これからの時代を生き抜くために必要な「探究力」と「自学力」。
さまざまな活動によって身につける力が、学力向上を促していきます。

探究力 社会に出た時に、さまざまな課題を解決する主体者となるために。

地球への寄り添い方
(SDGsを通して) 高校1年

「課題の設定」→「情報の収集」→「整理・分析」→「まとめ・表現」の流れで探究活動を行います。持続可能な開発目標 (SDGs)の17項目について知見を深め、 自分の興味・関心をもとに希望進路につなげていきます。また、SDGsに関する新聞記事を経済・環境・社会の3つの視点で評価し、その内容を記事にして発表していきます。

福岡のこれからの
未来像を考える 高校2年

1年次のSDGsへの取組みをもとに、「地元、福岡の抱える課題を知り、福岡の未来について考える」というテーマに取り組んでいます。その一環として、地元企業を訪問し、現在抱えている課題に対して企業がどのように取り組んでいるかを学びます。また、人と社会がどのようにかかわっているのか、働くことの意義とは何か等について考え、進路目標設定につなげていきます。

修学旅行中の企業訪問
※2019年度
高校2年

修学旅行を総探の取組みの1つとして位置づけ、これまでの取組みで学習し、考察してきたことをフィールドワークを通して確認しました。国内コースでも、海外コースでも、企業訪問と日本の文化に触れることを通して、社会が多様性の理解をどのように進め、SDGsをどのように実践しているのかなどについて学びました。修学旅行で学んだことを、福岡の未来像を考えることにつなげることを目標にしています。

生徒たちは各自、様々なプロジェクトに参加して学びを深めています。

例えば

九州大学未来創世科学者育成プロジェクト(QFC-SP)

将来グローバルに活躍できる科学技術人材を育成するための教育プロジェクト「グローバルサイエンスキャンパス(GSC)」の一環であるQFC-SPに選出され、研究活動を行う生徒もいます。

STUDENTS VOICE

筑紫女学園の探究活動は、
思考力と表現力を育み、
学ぶことの喜びや自分らしい生き方の実現へと
思つながっていきます。

目床心愛さん高校2年 私文コース

「福岡市のポイ捨て」を総合的な探究の時間の発表テーマにしました。通学路に捨てられているゴミが目についたのがきっかけです。たばこのゴミに焦点を当て、約1ヶ月間実際に拾って調査したところ、700本近いゴミが捨てられていたことが分かり、その数に驚きました。ポイ捨てされたゴミが海洋汚染につながり、環境問題に大きく影響していることもわかりました。問題解決のためにできることから始めることが大切だと思い、今でも週に1回は友達とたばこ拾いを続けています。これからも環境問題について意識を持ち続け、環境問題を他人事と思わず主体的に地域の清掃活動に参加したりごみを減らすための「5R」を実践したりするなど、自分にできることに取り組んでいこうと思います。

折尾歩栞さん高校2年 医進コース

中学生の頃は放送部に所属していたので、“声”を気にかける機会が多かったこともあり、「声を出しながらの暗記は有効か」ということを総探のテーマにしました。この研究を通して、身近な現象や物事には細かな原因や根拠が深く関わっていることを知りました。中学校では自分でテーマを決めて発表、論文作成までをしたことはなかったので、新鮮でとてもやりがいがあり、実験を通して出した結論は実感がもてたり根拠の信ぴょう性を高めたりすることができます。また、他の生徒の発表を見たり聞いたりすることもとても刺激になっていて、他に興味が湧いたことについても探究してみたいという気持ちになります。私は将来、教育系の学部に進みたいと思っていますが、教師になったら今回の研究の過程や結果を活かして教育分野についても深く研究し、面白くてわかりやすい授業ができる、生徒たちから頼られるような教師になりたいです。

自学力 自ら考え、学ぶことが本当の学力向上につながる。

iPadを活用した効率的な学習授業

生徒全員が持っているiPadを活用した授業では、グループで考えや解法を共有することで、深く理解することができます。また、データや資料を調べ、レポートを作成して発表をするなど、生徒たちが主体的に学習する機会を多く設けています。効率的な予習・復習が可能になったことで、関心があることや苦手な分野を自分で学習する時間を確保することができるようになります。

AP(アドミッション・ポリシー)研究AP研究

各大学のAPを調べ、志望の大学が求める学生像を理解することで、高校3年間における学習面や活動面の目標や達成したいことを明確にし、向上心と高い意欲を持って学校生活を送ることを目標にしています。
※アドミッション・ポリシー:「入学者受入方針」ともいう。各大学が、①入学者に求める能力は何か、②入学者選抜において、高等教育で培った力をどのように評価するか、が示されている。また、③各大学の特色や社会的役割を、大学教育を通じてどのように発展・向上させるかも示されており、受験生はこれらを正しく理解し、受験に臨むことが求められる。

ネイティブ外国人教師による授業英語学習

ALTによる授業では、主に大学入試で必須のライティング力を伸ばします。また、様々なテーマについて考える訓練を行い、自分の考えを英語でまとめます。外国人と行う「オンライン英会話」では、英語で論理的に説明するための「主張→根拠→結論」という型を繰り返し練習・定着させるレッスンを行います。

学習支援ツール「スタディサプリ」学習支援

本校ではスタディサプリを導入しています。豊富な単元ラインナップ、分かりやすい動画授業で、予習・復習などの家庭学習をサポートします。到達度テストや宿題配信で苦手分野対策もでき、また小論文や面接対策の動画もあり、入試対策にも活用できます。希望進路実現のための強力なサポートツールとなっています。

希望制課外

一人ひとりのニーズに合わせた多彩な講座を実施

希望制課外では、生徒それぞれの希望や習熟度に合わせて深く学べる講座や、目標のために必要な学びに取り組む様々な講座を実施し、個々の学びを深化させる個別最適な学習環境をサポートしています。

■医系数学ⅠA・ⅡB
■物理思考力問題対策
■論理言語力を身に付けよう!
■大学入学共通テスト対策

■美術入試実技
■英検講座
■化学を得点源にする人たちの理系化学
■小論文講座   他